2005年06月04日

アタックNo.1 ストーリー

アタックNo.1 ストーリー 01

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富士見学院バレー部に所属する鮎原こずえは、親友のみどりや後輩の真理と、バレーボールに打ち込む楽しい高校生活を送っていた。

 県大会の決勝戦。みどりの活躍で富士見学院は優勢に進んでいたが、第3セットに入ると相手校の反撃で、なかなか得点できなくなっていた。そんな状況を打破しようと、コーチの本郷は、こずえを交代要員に指名。突然の指名に驚きつつも、こずえはみどりとの見事な連携でアタックを叩きつける。

 その数日後、こずえのもとに本郷から、こずえが全国高校選抜に選ばれたとの連絡が入る。「補欠の自分がなぜ?」戸惑うこずえの横で、中学時代から選抜に選ばれ、現在もレギュラーとして活躍するみどりは、自分が選ばれなかったことにショックを受けていた。

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その数日後、こずえのもとに本郷から、こずえが全国高校選抜に選ばれたとの連絡が入る。「補欠の自分がなぜ?」戸惑うこずえの横で、中学時代から選抜に選ばれ、現在もレギュラーとして活躍するみどりは、自分が選ばれなかったことにショックを受けていた。

 こずえの召集に納得がいかないバレー部の3年生からも冷たい扱いを受け、廊下で会ってもどこかよそよそしいみどりに孤独感を募らせるこずえは、海岸でひとり「頑張るぞ」と声に出し気合いを入れ直す。そんなこずえを笑って見ている男子学生がいた。そんな彼に失礼なヤツ、と腹を立てながらも、ちょっぴり気になるこずえで……。

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翌日、練習でミスを連発するこずえに、先輩たちは容赦ない罵声を浴びせる。あまりの悪口雑言にこずえは思わず「先輩たち、あたしが選ばれてから明らかに態度が違うじゃないですか」と言い返してしまい、先輩たちは激怒。みどりからも「言いすぎだよ」と突き放されてしまう。

 友情をも失いかけ、自信をなくしたこずえは本郷に相談。本郷は「やめてもいいぞ」と答えるが、こずえは思い直し、合宿に参加することを決意する。

 こずえが選抜の合宿に参加する日が来た。母・亮子と真理に見送られ、会場まで付き添ってくれる本郷と共にバス停でバスを待つこずえのもとに、みどりがやってくる。「この一週間ごめんね。正直悔しいけど私も負けない」というみどりの言葉に、思わず涙ぐむこずえ。

合宿会場に着いたこずえは、本郷と別れ、恐る恐る集合場所のミーティングルームへ。席に着いたこずえに、明法女子学園の吉村という選手が声をかけてきた。同じ2年生ということでふたりはすぐに意気投合。周囲には大阪寺堂院の八木沢ら、有名選手が勢揃いし、こずえは旨を高鳴らせる。

 一方、本郷は選抜の監督を務める猪野熊のもとにあいさつに向かう。「お前と話すことはない」と言い放つ猪野熊に、冷たい視線を向ける本郷。

 夕方、選手らが体育館に集合するが、オリンピック代表候補でもある幕張商業の田丸が遅れてやってきた。「時間厳守だと言わなかったか?」と、猪野熊はすぐに千葉に帰れと命令。「田丸は選抜には必要な選手だと思います」だとかばう福岡文化の垣之内に、「判断するのは俺の仕事だ」と言い放つ。

 そんな監督に、こずえは思わず「監督の言うことは絶対なんですか?」と質問を。「俺の言うことが間違っていると思うのなら聞かなくてもいい。だが、帰れ。監督の言うことを信用できない選手は要らん」という猪熊の言葉に、こずえは何も言えなくなってしまう。

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こずえを心配する本郷は、「監督のやり方に違和感を感じたら自分から帰るんだぞ」とこずえに忠告するが、こずえは「自分を選んでくれた猪野熊監督の期待に応えたい」と笑顔で答える。

 その後も厳しい基礎練習が続き、体力の伴わない選手が次々と帰されていくなか、「早くボールに触りたいなぁ」とつぶやいたこずえに、神奈川実践の三条が「嫌なら帰れば」と絡んできた。言い合いになるふたり。三条の挑発的な態度に、思わず八木沢らも口を挟み、一触即発の雰囲気になってしまう。

 とそのとき、猪野熊が体育館に入ってきた。こずえらの様子に気づいた猪野熊に原因を問われた三条は、こずえがいまの練習に不満を持っていると告げる。「早くボールを使った練習をしたいだけです」というこずえの言葉を受け、猪野熊は「お前ら、ボールを使った練習をしたいか?」と全員に問うが、誰も答えない。ただひとり、「私はしたいです。バレーの選手ですから」と答えるこずえ。それを聞いた猪野熊は、なんとこずえをキャプテンに任命。動揺するこずえに、猪野熊はさらに、一週間後、富士見学院との練習試合を行うことを告げる……。(続く)

アタックNo.1 ストーリー 02

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全日本高校選抜の合宿で、監督の猪野熊からキャプテンに指名されてしまったこずえ。ある朝、八木沢や三条らが自主的に朝練をしていることを知ったこずえは、キャプテンの自分が参加しないどころか、朝練をやっていたことも知らなかったなんて……と愕然。三条に激しくののしられ、動揺しつつも、自分はキャプテンなんだと言い聞かせる。

 同じ頃、富士見バレー部のコーチ・本郷が、今は亡き親友の柴田の墓で手を合わせていると、猪野熊が花と桶を持って現れた。途端に「帰れ」と気色ばむ本郷。

 そんななか、こずえは猪野熊から紅白戦のメンバーを選ぶよう命令される。こずえによって外されたメンバーは練習には参加せず、食事の世話や洗濯係に回されるという。できないと必死で訴えるこずえだが、猪野熊はこずえの声に耳を貸さないばかりか、こずえをAチームのキャプテンに指名。こずえはますます周囲から孤立してしまう。

 一方、選抜チームとの対戦が決まった富士見学院バレー部では、みどりの提案でひとりひとりが自分のテーマを掲げて練習していた。練習の帰り、ラーメン屋『一番』に立ち寄ったみどりは、厨房にこずえのマスコットを発見、胸騒ぎを覚える。

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メンバー選びに苦心していたこずえは、メンバーたちと実際にプレーすることで選手を選ぶことに。しかし、今のこずえは何をやってもメンバーから反感をかうだけだった。
 そんな矢先、八木沢の母親が病気で倒れた。それを知ったこずえは、練習試合の相手を大阪寺堂院に変更するよう猪野熊に提案。それなら八木沢が母の見舞いに行くことができると考えたからだ。だが、変更の理由を聞いた猪野熊は、それなら勝手に大阪に帰らせろ、と言うだけだった。

 悩んだこずえは、八木沢を食事係に回すふりをして一日練習を休んでもらい、お見舞いに行かせてあげたいとみんなに協力を仰ぐ。だが、三条らがそれに反発。自分の知らないところで事が大きくなっていたことに驚いた八木沢は「余計なことはしないで欲しい、ほっといて」とこずえに言い放つ。

ついに紅白戦のメンバーを発表するときがきた。こずえは悩みに悩みぬいた結果を発表する。Bチームに振り分けられた吉村はショックを隠せない。それ以上にBチームや食事係に回ったメンバーからこずえは憎悪の目を向けられる……。
 紅白戦でも、どこかギスギスしたプレーで、ミスを連発するメンバーたち。そんなまとまりのないチームを八木沢が持ち前の統率力で盛り上げていく。八木沢の存在感に圧倒されるこずえだったが、次第にチームにまとまりが出てきたことで、こずえ本人も調子を取り戻していくのだった。

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そんなある日、紅白戦を見ていた猪野熊が突然、富士見との試合に出場するメンバーを発表する。そこに八木沢と三条の名前はなかった。しかも、猪野熊は八木沢に大阪に帰れと命令。「試合中に他の事を考えているやつはいらない」と八木沢の襟首をつかみ、体育館の外に放り出す。

 合宿所を出て行く八木沢を追いかけるこずえ。納得がいかない八木沢は、こずえが監督に帰したほうがいいといったのかと詰め寄る。突然のことに衝撃を受けた八木沢は、こずえの反論にも耳を貸さず、「あたしもあんたも何もかも最悪や…」と言い残し、合宿所を後にするのだった。

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落ち込むこずえに、垣之内が声をかける。八木沢がこずえのことをずっと気にかけていたこと、そんな八木沢の想いを無駄にしないためにもキャプテンをしっかりやるべきだと。それを聞いたこずえの目から涙が溢れてくる……。

 富士見との試合の前日、こずえを呼び出した猪野熊は、「明日の試合に負けたら、そのまま富士見に残れ」と言い放つ。

 翌日。こずえたち選抜メンバーの一行を乗せたバスが富士見学園へと到着。こずえは決意も新たに、通い慣れた体育館へと入る。試合前、本郷から渡されたメンバー表を見た猪野熊は、厳しい視線を本郷に向ける。

 試合開始のホイッスルで集まった富士見の先発メンバーに驚くこずえ。全員が真理をはじめとする1年生だったのだ。そして、こずえと真理のコイントスで試合が始まった……。(続く)

アタックNo.1 ストーリー 03

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こずえ率いる高校選抜と富士見学院の練習試合が始まった。だが、富士見学院は真理ら1年生が先発。こずえたちは驚きつつも、富士見からあっという間に第1セットを先取する。しかし第2セット、富士見学院はみどりらレギュラーメンバーを出場させ、試合は一進一退の攻防となる。

 「富士見の試合に負けたら、そのままお前は富士見に残れ」という猪野熊の言葉を思い出すこずえ。一方のみどりも選抜との試合に負けたらバレーをあきらめる、と母と約束していた。互いの意地がぶつかり合い、接戦の末、こずえ率いる選抜チームが勝利を収める。

 試合後、猪野熊に詰め寄る本郷の姿があった。「今度は鮎原を潰す気ですか?」。現役時代、猪野熊の厳しい指導が原因で親友を自殺に追い込まれたと考える本郷は、いまだ猪野熊を許せず、さらなる不信感を募らせていた。しかし、猪野熊はそんな本郷の追及を言いがかりだと言わんばかりの強気な態度でつき返す。

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その後、合宿所に戻ったこずえたちは、猪野熊から「バレーに関する一切の活動を禁止する」という命令を出される。三条らから「キャプテンなんだからなんとかして」と責められたこずえは、考えた末、バレーの代わりにサッカーをやることを提案。やる気のある選手だけでフットサルに汗を流す。

 だが、バレーの練習ができないならと選抜チームの合宿を離脱するものも現れた。そんな中、こずえが猪野熊の娘だという噂が流れる。バレーの練習ができないからか、バラバラになっていくチームに業を煮やしたこずえは猪野熊に直訴。猪野熊も「それほどやりたいなら」とこずえの訴えを聞き入れるが、その代わりにこずえは、このチームに必要ないと思う人間を選ぶというとんでもない条件を突きつけられる。

そのころ富士見学院バレー部では、みどりが練習を休み大騒ぎになっていた。本郷や先輩たちから責められながらも、何も言い返せないみどり。

 バレーの練習が再開され、いきいきと汗を流す選抜の選手たち。だが、こずえは浮かない表情のままだ。そんなこずえに腹を立てた三条は、キャプテンを変えて欲しいと猪野熊の部屋に直訴に行く。さらには「鮎原さんは監督の娘さんなんですか?」と問う三条。だが、猪野熊は「だとしたら何だ?」と否定も肯定もしない。そのとき、部屋の隅にあった記念写真を見た三条の顔色が変わった。その写真に写っていた若い頃の猪野熊がしていたペンダントは、三条がしているのと同じものだった……。

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そのペンダントは、三条が幼い頃、母親が「バレーでいちばんになればパパがきっと迎えに来てくれる」と渡してくれたものだった。「あの男がずっと探していた自分の父親?」深夜、すべてを振り切るかのように、ボールを打ち続ける三条の姿があった。

 翌日、練習に遅れたこずえは、垣之内たちから「こずえが選手の首を切るのは本当か?」と問い詰められる。否定しないこずえ。「いくら監督の娘だからって、我慢できない!」騒然となる一同の前に、猪野熊がやってくる。「鮎原は娘ではない。それに何年も前に捨てた娘だ。いまさら親子だろうがどうこうするつもりはない」と言い放つ猪野熊。その言葉にいたたまれなくなった三条は、部屋を飛び出して行く。

三条の様子に気がついたこずえが後を追うと、三条は荷物をまとめて、部屋を出て行こうとしていた。「もしかして……?」こずえの言葉にうなずく三条。「父親に会うためにバレーをやってきたのに、これっぽっちも娘のことを思っていない冷たいやつだったなんて」という三条に「でもバレー好きなんでしょ?」と問うこずえ。だが、三条は振り切るように合宿所を出て行く。

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翌日、こずえが発表した必要のない選手。そこには誰の名前も書かれていなかった。「このチームに必要のない人はいない」それがこずえの出した答えだった。

 その直後、猪野熊の前に三条が姿を現す。「もう一度チャンスをください!」泣きながら頭を下げる三条に、猪野熊は「練習に戻れ」と答える。

 こずえに対する選手たちの懐疑心もなくなり、チーム全体がまとまってきた。三条とこずえの息も合い、プレーに磨きがかかる。そんな彼女たちを観ていた猪野熊が集合をかけた。

 「鮎原!」名前を呼ばれたこずえが元気よく返事をすると、猪野熊は突然、「お前はこれで帰れ!」と言い放つ。納得がいかず「イヤです」と答えるこずえを引きずり出す猪野熊。抵抗するこずえの目の前でドアは閉められ……。
(続く)

アタックNo.1 ストーリー 04

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猪野熊に選抜の合宿から帰され、富士見に戻ったこずえは、明るく振舞ってはいるものの、バレー部の練習に合流してもやる気が出ないでいた。こずえに対する先輩たちの態度もそっけなく、ますます落ち込むばかり。そんなこずえを心配するみどりも、とりあえず母との約束でインターハイが終わるまではバレーを続けられることになったものの、複雑な心境に変わりはない。

 一方、猪野熊の強引なやり方に怒り心頭の本郷は、選抜の合宿所に乗り込むと、いきなり猪野熊を殴りつける。怒りを露にする本郷に対し、あくまで冷静な猪野熊。

 そんななか、本郷から「鮎原はこのチームに必要な人間か?」と問われたキャプテンの大沼は、その質問を部員たちにも聞いてみる。戦力としてこずえは必要、という大沼に対して異論を唱える声も出る中、発言できないみどり。

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同じ頃、落ち込んだまま海を見ていたこずえは、努と再会。こずえの頑張る姿に感動したという努の言葉に、思わず涙を浮かべるこずえ。だが、努の「甘ったれだな」という言葉に怒ったこずえは、努の店に来ていた常連客の「頑張れ」という言葉にさらに腹を立て、「毎日こんな所でダラダラ飲んでるような人たちに、何も知らないくせに頑張れとか無責任に言われても迷惑なんです」と、暴言を吐いてしまう。その瞬間、こずえの頬を叩く努。驚いたこずえは、努を突き飛ばし、店を飛び出していく。

 店を出たこずえはランニング中のみどりとバッタリ。やる気のないこずえを懸命に励ますみどりだが、自分もバレーに反対する母親と闘争中。実はこずえよりもバレーの力が上なら続けてもいいという約束を母親と取り付けていたみどりは、複雑な気持ちを抑えつつもこずえを励ます。「やっぱみどりだけだな、私のことわかってくれるの」というこずえの言葉にドキッとするみどり。

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そのときふたりの目の前に、酔っ払いの男性に絡まれる先輩たちの姿が。なんとか助けようと男に体当たりを食らわすこずえ。店のシャッターに激突する男を尻目に逃げるこずえたち。そのとき、みどりは携帯を落としたことに気づかずにいた…。

 翌日、同級生の三田村から、努が店の手伝いのために休学していることを聞いたこずえは、努の店へ。謝ろうと思っていたものの、努から厳しい言葉を浴びせられたこずえは、素直に謝ることができない。そこに、努の父・新平が起きてきた。努が出かけた後、こずえとふたりになった新平は、前日こずえがひどい言葉を浴びせた3人は、かつてサッカーの名選手だったこと、こずえとかつての自分たちを重ね合わせてしまっていること……などを話し出す。心から反省するこずえ。

こずえが帰宅すると、その3人が菓子折りを持ってお詫びに来ていた。「お嬢さんのもろくて小さなハートに傷をつけてしまった」と、こずえの父・良夫に頭を下げる3人。こずえは涙を浮かべながら、彼らに謝罪をする。

 翌日の放課後、心機一転、気持ちを入れ替えたこずえは体育館へと向かう。「今日からまたよろしくお願いします!」と力強くあいさつするこずえに、中原がエースナンバーのユニフォームを渡してくれた。「私たちの最後の大会に力貸してくれる?」と中原たち。みんなの期待に応えようと、紅白戦で張り切ってアタックを決めるこずえ。

 部活の帰り、努の店に寄ったこずえは、努に頭を下げる。こずえが部活に戻ったことを聞き、笑顔になる努。ふたりが仲よさそうに店の中に入っていくのを、複雑な表情のみどりが目撃していた。

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翌朝、こずえが自分のテーマを発表し、一同が盛り上がっているところに、本郷が青い顔で入ってくる。こずえが体当たりした酔っ払いが頭を5針も縫い、告訴も辞さないと学校に訴えてきたのだ。こずえたちは名乗り出ることはできず、様子を見ようと相談するが、それを聞いていたはずのみどりは、本郷にこずえが突き飛ばしたことを告げてしまう。

 校長室に呼ばれたこずえは、みどりが告げたことにショックを隠しきれない。さらには校長から、みどりが選抜に呼ばれ、それを知ったこずえがショックで事件を起こしたのではないかと言われ、何も聞かされていなかったこずえは衝撃を受ける……。(続く)

アタックNo.1 ストーリー 05

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酔っ払いにケガをさせたため、謹慎処分になってしまったこずえ。謹慎は数日で解け、学校への復帰が決まったこずえはみどりに電話をするが、後ろめたさを感じるみどりは電話に出ることができない。

 そんななか、こずえは本郷に連れられ、キャプテンの大沼と共に被害者を訪ねる。だが、まるで自分たちが悪いとは思っていない開き直りとも思える態度に、大沼が怒った。本郷の制止もきかず、相手を非難する大沼。そんな大沼から「全国制覇してあの人たちを見返してやろう」と言われたこずえは、決意も新たに練習に臨む。

 一方、校長から呼び出された本郷は、日本バレーボール連盟がバレー部廃止の可能性があると学校へ伝えてきたと言われ、ショックを隠せない。部員たちに告げることもできず、頭を抱えてしまう。

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その噂は、選抜合宿にいるみどりの耳にも届いた。私のせい?こずえに連絡をとりたくてもどうしても電話ができないみどり。

 同じ頃、何も知らないこずえは、真理と一緒に努の店へ。努をはじめ店の常連客ともすっかり仲良くなったこずえに驚く真理。その真理から、実はみどりが努に想いを寄せていることを知らされたこずえは、なぜか気落ちしてしまうのだった……。

 そんななか、バレーボール連盟から、富士見学院バレー部はインターハイで負けた地点で廃部という通達が。さらには、こずえが怪我をさせてしまった被害者は、キャプテンの大沼が責任を取って辞めれば、すべてを水に流すと言い出す。

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一方、富士見が気になりつつも、こずえに連絡ができないみどりは、猪野熊に事の真相を尋ねる。そんなみどりに猪野熊は、「バレーに集中できないならいますぐ帰れ!」と言い放つが、みどりは「私はもう富士見には帰れません」と涙ながらに答える。

 迷った末、大沼に退部を命じる本郷。こずえらは本郷に抗議に行くが、逆に富士見バレー部が廃部の危機で、廃部を免れるには勝ち続ける……全国制覇しかないと聞かされ、びっくり。一同が落ち込む中、こずえはみんなを明るく励ますのだった。

 そんな中、みどりが選抜から帰ってきた。みどりを明るく迎えるこずえに、みどりは三条のいる神奈川実践に転校することを告白。突然のことに、やりきれないこずえ。こずえから話を聞いたバレー部員らもすっかり気落ちしてしまう。

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やる気のない一同を見かねた本郷は、みんなを学食へと連れて行く。学食では、慣れない手つきでおにぎりを握る大沼の姿があった。退部届けを出した後も、せめて何か手伝いたいとひとりで頑張っていたのだ。胸を打たれたこずえたちは、大沼の退部を取り消して欲しいと校長に直談判。登録はできないが、善意の第三者ならということで、大沼がマネージャーとして復帰することを認めてくれた。

 部に戻った大沼は、これからはこずえがキャプテンになり、こずえ中心のチーム作りをしていくことを提案。この提案にみんなも同意し、こずえは富士見学院バレー部の新キャプテンとなる。

 そして数日後、インターハイへの出場権を賭けた県予選の幕が開けた……。(続く)

アタックNo.1 ストーリー 06

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インターハイへの出場権をかけた県予選が始まった。こずえたち富士見学院バレー部は1回戦に快勝するが、コーチの本郷はいつになく厳しい。試合後も選手たちに反省を促すと、厳しい練習を課す。

 まるで人が変わったかのような本郷の厳しさに、次第に部員たちからは不満の声が漏れ始める。こずえはキャプテンとして本郷に意見をするが、まったく聞く耳を持たない。

 ついには、泣きながら厳しい特訓に耐えつづける須賀を体育館から追い出す本郷。そんな本郷に怒りを爆発させた中原は、須賀をかばい練習への参加を拒否。こずえはそんなふたりを必死に説得。須賀が「このまま辞めるのは納得がいかない」と言ったこともあり、ふたりはなんとかバレー部に残ることに。

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富士見学院は続く2回戦も突破。だが、接戦の末の勝利に納得のいかない本郷は、さらに厳しい練習を課す。

 一方、みどりと連絡がとれないこずえは、今ではみどりのチームメイトとなった三条に連絡をする。三条によると、バレーに関しては問題ないが、みどりは心を閉じたまま誰とも話そうともしないという。

 そんななか、厳しい練習に耐え切れなくなった須賀がついに退部届を出してしまった。引き止めようともしなかった本郷に部員たちの怒りは頂点に。本郷は、不満を口にするこずえたちに対し、次の練習試合で勝てたなら好きなようにしろと言い出す。負けたら本郷の厳しい指導に耐える、勝てば本郷が顧問を外れる……。もはや本郷に対して憎しみしか抱いていない中原らは練習試合での勝利、そして本郷の追放に闘志を燃やす。

数日後、富士見学院の体育教官室に出前に行った努は、本郷が練習試合の相手にこずえら選手の特徴とウィークポイントが書いてあるデータを手渡しているのを目撃。これではこずえたちが勝てるわけがない。怒った努は思わず本郷に掴みかかる……。

 そして練習試合当日。みどりと三条のいる神奈川実践がひと足先にインターハイ出場を決めたことを知り、こずえらは決意も新たに試合に望む。だが、試合相手は、なんと強豪実業団チームだった。弱気になるメンバーだったが、こずえは「絶対に勝ちましょう!」と一同を元気づける。

 試合が始まった。第1セットは力の差を見せられ、あっという間に相手チームに取られてしまったものの、第2セットは接戦の末、富士見が取得。第3セットも接戦の末、最後は相手のネットタッチで富士見が勝利を収める。試合後、喜ぶこずえらを横目に、ひとり体育館を出て行く本郷。

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その日の帰り、努の店に寄ったこずえと真理は、勝利の喜びを努に報告するが、努は試合を見たわけでもないのに、こずえらの勝利を知っていた。本郷がデータを対戦チームに渡していたのは、相手チームの勝利が有利になるためにではなく、こずえたちに気づかれないようにうまく負けて欲しいと頼んでいたからだったのだ。それを知った努は、本郷の気持ちを察し、とても応援に行く気持ちにはなれなかったと言う。

「お前らのこといちばん考えてたのは、先生だったんじゃないかな」努の言葉を聞いたこずえは、店を飛び出し、学校へと向かう。

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その頃、本郷は学校を出て行く準備をしていた。引き止める同僚に、辛い胸の内を語る本郷。まとめた荷物を手に、体育館にたたずむ本郷の前に、こずえがやってくる。「約束は約束だ、明日から俺は来ない」とその場を去ろうとする本郷に「私たちには先生の力が必要です」と頭を下げるこずえ。そこに、続々とバレー部の面々がやってくる。自分を引き止めるみんなの熱い思いえを受け、本郷も学校に残ることを決意するのだった。
 そして、更なる団結力で県予選を勝ち抜いたこずえたちは、念願のインターハイ出場を決める。

 数日後、本郷と共にインターハイ組み合わせ抽選会場に向かったこずえは、三条や吉村、垣之内、そして八木沢ら高校選抜のメンバーらと久々に再会する。そして組み合わせ抽選。こずえら富士見学院の1回戦の相手は、なんと八木沢率いる大阪寺堂院だった……。(続く)

アタックNo.1 ストーリー 07

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インターハイ出場を決めたこずえら富士見学院は、1回戦で高校選抜のメンバーだった八木沢率いる寺堂院と対戦することに。いきなりの優勝候補との対戦に、富士見バレー部には重苦しい雰囲気が漂うが、初戦で強豪に勝てば波に乗れる、と前向きなこずえに励まされ元気を取り戻す。

 本郷は、ゴリこと真理のレシーブのセンスに目をつけ、レギュラーに抜擢。さっそく真理の特訓が始まるが、あまりの厳しさに練習後はさすがの真理も元気がない。こずえはそんな真理を努の店「中華一番」へと連れていき、元気づける。

 その帰り道、こずえは偶然、学校の近くの喫茶店から猪野熊が出てくるのを目にする。しかも、こずえがケガをさせてしまった男と一緒だ。こずえから報告を受けた本郷は、大沼の退部も猪野熊が仕掛けたのでは……と疑い、怒りを露にする。

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寺堂院との試合を前に、こずえら試合に出場するメンバーは体育館で合宿をすることに。さらに厳しい練習が続く中、こずえに引っ張られるように、練習に励むメンバーたち。そんなある夜、合宿するこずえたちのもとに、努が大量の餃子を持ってやってきた。思わぬ差し入れに喜びながらも、こずえと努の関係を冷やかす先輩たち。

 そんな矢先、真理がいなくなってしまう。夜を徹して真理を探すこずえたち。その頃、当の真理は静岡に帰ってきていたみどりと偶然再会していた。練習についていけず、メンバーとなるプレッシャーに押しつぶされそうな心を相談する真理に、みどりは「今逃げたら、きっと後悔する」と自らの体験を重ね合わせるようにアドバイスする。

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そんなみどりの言葉を受けて、再びバレー部に戻った真理を温かく迎えるこずえたち。だが、自分がレギュラーでやるよりも、みどりに戻ってきてもらったほうがいいのではという真理の言葉に怒ったこずえは、「もうバレー部に顔出さなくていいから」と、真理を冷たく突き放す。

 人一倍真理を心配していたこずえは、悔しい気持ちを真理にぶつける。試合に出ることがどんなに大変なことか、みんながどんなに真理を心配したか、みんな真理のことを信じていたのに……こずえの言葉に涙を流す真理。「もう一度やらせてください」涙ながらに頭を下げる真理を、優しく迎える一同。

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そしてついにインターハイの第1回戦。会場に着いたこずえたちの前に、1回戦の相手・大阪寺堂院の八木沢や、猪野熊が姿を見せる。こずえに声をかけようとする猪野熊をさえぎる本郷。試合前、亡くなった八木沢の母でもある前監督に黙祷を捧げる八木沢ら寺堂院のメンバー。

 そして試合が始まった。八木沢三姉妹の鮮やかなプレーに手も足も出ない富士見メンバー。次第に富士見も調子を取り戻していくが、第1セットは大差で寺堂院が先取。続く第2セットではこずえたちが優勢に。だが、作戦タイムで寺堂院監督の「このままじゃ、八木沢監督うかばれへんぞ」という言葉を聞いてしまったこずえは、思わず動揺。ミスを連発してしまい……。(続く)

アタックNo.1 ストーリー 08

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インターハイの1回戦、寺堂院との試合中、選抜で一緒だった八木沢の母が亡くなったことに気づいてしまったこずえは、プレーに身が入らなくなってしまう。その様子に気づいた本郷は、ミスを連発するこずえを叱咤。こずえは気持ちを入れ替えると、相手にケガ人が出たこともあり、富士見は接戦の上、寺堂院を破る。

 試合後、猪野熊から選抜から外された思い出などをこずえに話す八木沢。しかし、八木沢を選抜から外し、自宅へ帰らせたのも、母の死に目に会わせてやりたいという猪野熊の親心だったらしい。1回戦敗退の悔しさを懸命にこらえ、「また一緒に選抜やりたいな」と明るく接する八木沢に、こずえも笑顔になる。

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一方、試合を見に来ると言っていた努は、父・新平の手術のため、病院にいた。努の姿が見えず、ちょっぴり落ち込むこずえのもとに、試合後、努から父の新平が手術を受けたとの連絡が入る。深刻な声で「大事な話がある」という努にこずえは胸騒ぎを覚え……。

 翌日、こずえは努の店に向かうと、三田村らいつものメンバーが集まっていた。沈んだ様子の一同に、こずえは一瞬不安になるが、次の瞬間、みんなの表情が明るく一転し、手術は大成功と報告される。こずえを脅かそうとわざと悲しい表情をしていたという努たちに、怒りをぶつけながらも、泣きながら手術の成功を喜ぶこずえ。そんなこずえに努らは大笑いし、店中はお祭り騒ぎになる。手術が成功したことで復学へのメドもたった。準決勝ぐらいまで勝ち上がれば、こずえらの応援にも行けると笑顔で話す努に、こずえもうれしくて……。

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その後、富士見は順調に勝ち上がり、準々決勝では垣之内の福岡文化を破った。試合後、こずえは猪野熊から「いい試合だったな」と声をかけられる。その場を去ろうとするこずえに、かつての本郷と柴田の話を始める猪野熊。ふたりをこずえとみどりに例え、「お前らふたりには期待してるぞ」と言い放つ猪野熊に、こずえは複雑な気持ちになる。

 その直後、みどりや三条ら神奈川実践のメンバーとすれ違ったこずえ。「お互い頑張ろう」と明るく声をかけてくる三条とは対照的に、みどりはこずえと目を合わせようともしない。だが、去ろうとするみどりに、こずえは「負けないから」と声をかける。

 富士見に戻ったこずえたちにうれしいニュースが飛び込んできた。大沼が選手としてチームに戻れることになったのだ。こずえが怪我をさせてしまった男性が白紙に戻すと言ってきたのだという。もしかして猪野熊が富士見に来ていたのは、男性を説得するためだった!? 本郷とこずえは複雑な心境に。

 その時、馬場が足を抱えて倒れてしまった。検査の結果、足首の骨にひびが入っていることが判明。1ヶ月の絶対安静を言い渡されてしまう。落ち込む一同に、こずえは馬場の分も絶対に勝つことを誓うのだった。

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早速、大沼を中心とした練習が始まった。こずえは、明日の試合から大沼にキャプテンに戻って欲しいと申し出るが、大沼はこれまでチームを引っ張ってきたこずえに最後までキャプテンを務めて欲しいと答える。その言葉に、こずえは決意も新たに練習に励む。

 そして、ついに準決勝の日。努からも応援に行くという連絡が入り、こずえは気合を入れて会場へと向かう。相手は、選抜で一緒だった吉村の明法女子学園。試合は最初から接戦となり、第3セットまでもつれ込む。

 その頃、病院にいたはずの馬場は、いてもたってもいられず、松葉杖をついたまま、試合会場へと向かっていた。そして会場のドアを開けた馬場の目に飛び込んできたのは、こずえたち富士見のメンバーが歓喜する姿だった。

 観客席からメンバーに声をかける馬場。するとこずえたちは、「ハッピーバースディ」の歌を歌いだす。今日は馬場の誕生日だったのだ。会場も巻き込んだ「ハッピーバースディ」の大合唱に涙が止まらない馬場。

 試合後、ロビーでこずえと吉村が話していると、三田村が息を切らせてやってくる。試合の応援に向かう途中、努が交通事故に遭ってしまったというのだ。こずえはそのまま努が運ばれた病院へと駆け出していく。手術中の赤ランプ。その前にはみどりが座っていた……。(続く)

アタックNo.1 ストーリー 09

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道路に飛び出した子どもをかばい、交通事故に遭ってしまった努。駆けつけたこずえたちの懸命の祈りもむなしく、努は二度と帰らぬ人となってしまった…。

心が張り裂けるほどの悲しい現実に耐えつつ、こずえたちは神奈川実践とのインターハイ決勝へと向かう。試合前、いつになく選手たちの努力をたたえる本郷に、こずえたちはこれまでの辛く悲しい練習の日々を改めて思い出し、コートへと出て行く。

いまや目の前の敵・神奈川実践のエースとなったみどりも、こずえたち同様、深い悲しみを乗り越え、コートに向かう。そのとき、みどりがふとスタンドを見上げると、なんとバレーを続けることに猛反対だった母・波子が観戦に来ていた。

そんなこずえとみどりの状況を知った猪野熊は、「バレーで悲しみを紛らわせるんだ、本物のアスリートは」とつぶやく。

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そして試合が始まった。試合は一進一退の攻防を見せ、予想以上の熱戦に。こずえがアタックを決めれば、三条、みどりもアタックを決める。激しい攻防の末、第1セットは富士見が先取。そして第2セット、みどりらのアタックを拾いまくる富士見の粘りに、またもや大接戦が繰り広げられるが、神奈川実践が意地を見せセットを奪い返す。

これで1対1のタイ。泣いても笑っても次のセットを奪った方が優勝となる。運命の第3セット、引き続き接戦が続くが、次第にこずえのアタックが決まらなくなり、優勝は神奈川実践の手に…。

後日、富士見学院バレー部では三年生の引退式が行われていた。優勝できず、廃部を免れなかったことを悔やむ三年生に、こずえは感謝の気持ちを告げる。そこに本郷が飛び込んできた。なんと、負けたら廃部の決定が覆ったというのだ。なんでも、連盟に掛け合ってくれた人物がいるらしい。本郷に「新生富士見学院女子バレー部はお前に任せたぞ」と言われ、笑顔になるこずえ。

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その夜、猪野熊に電話をかける本郷。やはり連盟に掛け合った人物とは猪野熊だった。「礼はいらんから、第二次高校選抜の合宿に鮎原をよこせ」と言う猪野熊。だが、本郷からその連絡を受けたこずえは、「いまの私は富士見バレー部のために時間を使いたい」と選抜行きを断ってしまう。だが、その言葉を聞いた真理に、「逃げてるわけじゃないですよね?」と言われたこずえは複雑な気持ちに……。

さらに、富士見に帰省していたみどりと再会したこずえは、母のバレーへの理解を得たみどりから、「選抜行って、もう一度バレーでこずえと勝負したいな」と言われる。その後、努の店へと向かったこずえ。努が作り方を書き残したという新作ラーメンを食べ、新平から努が最後にずっと持っていたというマスコットを渡されたこずえは、考え抜いた末、選抜の合宿に再び参加することを決意する。

数日後、選抜に出発するこずえを富士見のみんなが見送りに来てくれた。真理から渡された校旗には、みんなの寄せ書きが…。思わず涙ぐむこずえ。

そして集合した第二次高校選抜のメンバー。そこにはお馴染みのメンバーに加え、新メンバーの顔も。数時間後、体育館に集めたれた一同の前に猪野熊と松本が現れる。さらに新しいコーチとして登場したのは、なんと本郷だった。笑顔で話しかけるこずえに、本郷は「勘違いするな、ここでは俺はお前の味方じゃない、お前の敵だ」と言い放つ。そして紅白戦が始まった。鋭い視線でメンバーを見る本郷で……。(続く)

アタックNo.1 ストーリー 10

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インターハイも終わり、新たに集められたメンバーによる全日本高校選抜の合宿が始まった。こずえ、三条、吉村、垣之内、八木沢三姉妹、そしてみどりの姿もある。さらに今回は本郷もコーチとして参加、監督の猪野熊のもと、厳しく選手たちを指導し始める。

そんななか、ユースの世界大会に、こずえたち高校選抜が日本代表として参加することが正式に決まった。猪野熊の「必ず優勝するという気持ちがない奴は自分から帰ってくれ」という厳しい言葉に、こずえたちも新たに合宿での練習に励む。

名コンビが復活したこずえとみどり。互いに励まし、競い合うふたりを本郷はエースとして指名。チームの得点源として期待されることに。一方、セッターには本来の吉村に加え、なぜか三条も指名される。自分だけの力だけでは不足なのか、私がなぜセッターに…? ふたりの心は激しく揺れる。

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数日後、世界ユースを前に記者会見に参加した猪野熊は、「優勝できなかったら選手たちは全員バレーをやめる」と宣言。そのとんでもない発言にこずえたち選手は不満を口にするが、猪野熊に優勝する気持ちで練習する、と言った手前、逆に追い詰められてしまう。

はたして選手全員、このままついてこられるのか。キャプテンの八木沢は選手たちに猪野熊監督の無謀とも思える宣言を受け入れられる人間だけ合宿に残るように、と個々の意志を尊重する。

その言葉に吉村は悩んでいた。トス以外のことも要求された自分がみんなについていけるのか。苦しい胸の内を語る吉村に、こずえは自分も不安だけどみんなと頑張りたい。一緒に頑張ろうと励ます。だがその夜、吉村は荷物をまとめて合宿所を出て行ってしまう。

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もしかしたらみんなも帰ってしまうのではないかと不安になるこずえだったが、翌朝、吉村以外の全員が体育館に揃っていた。一同は改めて優勝を目指すことを誓う。

マスコミを集めての公開練習も行われ、みんなの士気が高まる中、こずえが膝を痛めて倒れてしまう。実はインターハイの決勝あたりからこずえは膝に違和感を覚えていた。それを聞いた猪野熊は、こずえを病院へと連れて行く。

診断を行った医師は、こずえにいますぐバレーを辞めるようにと宣告。痛みはしばらくすれば直るが、元通りには直らず、過度な運動はできなくなると言われてしまう。こずえの不調に気づかなかった自分を責める本郷。かけつけたこずえの母・亮子は、練習に戻ろうとするこずえに「もうこずえにはバレーはやらせない」と宣言する。

数日後、こずえの怪我を新聞で知った吉村がこずえを訪ねてくる。「こずえが戻ってくるまで最強の環境作って待ってるから」と言う吉村に力なくうなずくこずえ。だが、吉村の「手術はするの?」との言葉に、こずえはすぐさま医師へと相談。だが、手術をしても基本的には同じで、リハビリしても治る可能性はかなり低いといわれ、再び落ち込んでしまう。

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そんななか、選抜の合宿所では、選手たちにユニフォームが配られていた。キャプテンの八木沢には2、三条は3、みどりは4、垣之内は5、再び合宿所に戻った吉村は6、そして残された1はこずえのユニフォームだった…。

その夜、落ち込むこずえのもとにみどりがやってくる。みんなの寄せ書きが書かれたボールと、背番号1のユニフォームを渡され、思わず涙が込み上げるこずえ。「バレーやりたいよ」と泣きじゃくるこずえの姿を見た亮子は、可能性が少しでもあるなら手術を受けさせて欲しいと医師に掛け合う。

数日後、かけつけた真理と亮子に励まされ、手術室に入るこずえ。同じ頃、選抜チームは実業団相手に練習試合を行っていた。「こずえのためにも絶対に負けられない!」熱戦が繰り広げられるなか、こずえの手術が始まった……。(続く)

アタックNo.1 ストーリー 11

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復帰の可能性を信じて手術室に入ったこずえ。手術は成功するが、担当医から「当分は安静に、無理は禁物」と言われてしまい、リハビリの日々を送っていた。

一方、バレーボール連盟に呼ばれた本郷は、猪野熊の解雇、本郷の新監督就任を打診され、戸惑っていた。だが、猪野熊の熱い指導のもと、懸命に練習を続ける選手たちの姿に、彼女たちには猪野熊が必要であると確信した本郷は、自分が監督に就任する代わりに猪野熊を総監督、もしくはゼネラルマネージャーという形でチームに残して欲しいと連盟に掛け合う。

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退院したこずえは、心配するみどりや真理たちには笑顔を向けるものの、思うように復帰のメドがたたず苛立っていた。そんなこずえの姿を見かけた真理は、こずえを中華一番へと誘う。涙ぐみながらもこずえを励ます真理の気持ちに心打たれたこずえは、選抜チームに戻り、選手たちの世話をすることを決意する。

必死で食事の世話や洗濯をするこずえの姿に、選手たちはなんとか試合に出せないか話し合うが、いま無理をさせて選手生命を縮めてしまっては何もならない。それよりも試合に勝つことだ。みどりら選手たちは、より練習に力を入れる。

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ある夜、ひとり体育館にやってきたこずえは何気なくボールを手に取ると、思い切りサーブを。手ごたえは悪くない。以来、夜になるとひとりボールを打つこずえ。そんな姿を見た八木沢はピンチサーバーとしてなら試合に出られるのではないか、と本郷に提案するが、「お前たち負けてバレーをやめたいのか」と一喝されてしまう。

そのやりとりを聞いていた猪野熊は、ある日の練習中、こずえを紅白戦に参加させることに。こずえの動きのよさに驚く一同。さらに医師からも驚くほどの回復力だと言われたこずえは、試合の前夜、もしかしたら試合に出られるかもしれないから応援に来て欲しいと両親に電話をかける。

同じ頃、猪野熊は本郷を呼び出し、この大会は本郷に任せることを告げる。「指導者としての王道を歩め」との力強い猪野熊の言葉にうなずく本郷。

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そして試合の日がやってきた。控え室でメンバーたちに、自分が今日限りで監督を辞任し、あとは本郷に任せることを告げる猪野熊。続いて、スターティングメンバーが発表される。八木沢、垣之内、みどり、三条、吉村、そして……こずえの名前が呼ばれた。驚くこずえに、「勝つにはお前の力が必要だ」と答える猪野熊。「お前らは俺が作った最高のチームだ。次の時代を作るのはお前たちだ」と言う猪野熊に力強く答えるこずえたち。

相手はブラジルチーム。客席は満員だ。富士見バレー部の面々や三田村、こずえの両親、努の遺影を持った新平の姿もある。実況席に座るアナウンサーが、こずえがスターティングメンバーに入ることを発表すると、客席からは大きなどよめきが起こった。そのどよめきは、やがて鮎原コールに。

試合開始の笛が鳴った。ふと、観客の中に猪野熊の姿を見つけるこずえ。

だが、猪野熊はそのまま踵を返し、客席を後にする。「まったく、大したやつだ鮎原は…」と、サングラスをはずしながら、笑みを浮かべる猪野熊。みどりからボールを渡されたこずえは見事なジャンピングサーブを決める。続いて、こずえのアタックが決まった。高々と人差し指を掲げるこずえで……。(完)

From:アタックNo.1
posted by Hina at 21:18| Comment(0) | TrackBack(4) | アタックNo.1 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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